厚生労働省は、経済社会情勢の変化及び労働災害の動向に即応し、労働者の安全と健康の一層の確保を図るため、労働者の精神的健康の保持増進のための措置を充実させるとともに、職場における受動喫煙の防止のために必要な措置を強化するため、労働安全衛生法の一部改正法案を国会に提出しました。
■労働安全衛生法の一部を改正する法律案の概要
◎メンタルヘルス対策の充実・強化
・医師又は保健師による労働者の精神的健康の状況を把握するための検査を行うことを事業者に義務付ける。
・労働者は、事業者が行う当該検査を受けなければならないこととする。
・検査の結果は、検査を行った医師又は保健師から、労働者に対し通知されるようにする。医師又は保健師は、労働者の同意を得ないで検査の結果を事業者に提供してはならないこととする。
・検査の結果を通知された労働者が面接指導の申出をしたときは、医師による面接指導を実施することを事業者に義務付ける。
・面接指導の申出をしたことを理由として不利益な取扱いをしてはならないこととする。
・事業者は、面接指導の結果、医師の意見を聴き、必要な場合には、作業の転換、労働時間の短縮その他の適切な就業上の措置を講じなければならないこととする。
◎型式検定及び譲渡の制限の対象となる器具の追加
・特に粉じん濃度が高くなる作業に従事する労働者に使用が義務付けられている電動ファン付き呼吸用保護具を型式検定及び譲渡の制限の対象に追加する。
◎受動喫煙防止対策の充実・強化
・受動喫煙を防止するための措置として、職場の全面禁煙、空間分煙を事業者に義務付ける。
・ただし、当分の間、飲食店その他の当該措置が困難な職場については、受動喫煙の程度を低減させるため一定の濃度又は換気の基準を守ることを義務付ける。
◎施行期日
公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日
(「型式検定及び譲渡の制限の対象となる器具の追加」は、6ヶ月を超えない範囲内で政令で定める日)
詳しくは下記参照先をご覧ください。
参照ホームページ[厚生労働省]